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RSウイルス:(0 →) 0 → 0
アデノウイルス:(0 →) 0 → 0
溶連菌:(0 →) 0 → 1
感染性胃腸炎:(95 →) 93 → 105
水痘:(0 →) 0 → 0
手足口病:(0 →) 0 → 0
突発性発疹症:(1 →) 2 → 0
ヘルパンギーナ:(0 →) 1 →
インフルエンザ:(66 →) 66 → 46
新型コロナ:(75→) 43 → 14
今週の1日あたりの平均発熱者数は76人(先週は72人)でした。先週同様、来院患者の3人に1人が発熱者でした。
ようやくコロナは日に数名のみとなりました。インフルエンザも月曜は25名と多かったのですが、以降は日に数名のみとなりました。発熱者は微増傾向ですが、発熱者の5人に1人がコロナもしくはインフルエンザという結果で、陽性率はどんどん低くなってきています。
発熱者の多くは他の何かしらの風邪ウイルスもしくは胃腸炎による発熱でした。特に胃腸炎は増えており、近隣の小学校では学級閉鎖になっているところが複数あります。
胃腸炎の原因はウイルス性腸炎(ノロウイルスやロタウイルスなど)と細菌性腸炎(サルモネラ菌やカンピロバクター、病原性大腸菌など)に分類できますが、そのほとんどはウイルス性腸炎です。生卵、焼き鳥や焼肉を食べたり、動物と接触したりして細菌性腸炎を起こすことがありますが、頻度は多くありません。高熱が長く続いたり、血便が出たりすると細菌性腸炎の可能性を考えたくなります。治療はいずれも整腸剤の内服や食事制限(飲水のみこまめに)の対症療法となります。細菌性腸炎だからといって抗菌薬を内服する必要はありません。むしろ細菌を叩くことで細菌内部の毒素が巻き散らかされて症状が悪化することさえあります。治療法や対応は変わらないので、クリニックレベルで考えると胃腸炎の原因を探ることにあまり意味はありません。結果によって方針が変わらない検査は検査をする意味がないので、当院ではノロウイルスやロタウイルスの検査は行っていません。入院が必要な場合や集団発生して保健所が介入する場合に原因を探れば十分です。
胃腸炎の流行期に注意しなければならないことが一つあります。「嘔吐している」=「胃腸炎」とは限らないということです。私が診察している時に肝に命じているのは「下痢を伴わない嘔吐は、安易に胃腸炎と決め付けず、心臓と頭を見落とすな」です。心臓疾患や頭蓋内疾患でも嘔吐します。そして、この二つの疾患はなぜか胃腸炎の流行期に、多くの胃腸炎の患者達に紛れ込んでやってきます。勤務医時代、毎年のようにそのような症例を見てきました。嘔吐して時間が経っても顔色が悪い、嘔吐が数日続いている、意識が悪い、呼吸が荒い、瞳孔に左右差がある、手足に麻痺があるなどあれば、その時点ですぐに医療機関を受診しましょう。
☆当院は厚生労働省「感染症発生動向調査」の小児科定点になっており、上記は対象となる疾患を集計したものです。
☆印旛保健所管内の感染症情報はこちらhttp://www.inba-med.or.jp/update.html