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<3/20〜3/26>地域で流行っている病気|あんべこどもクリニック|印西市の小児科・アレルギー・予防接種・乳幼児検診

<3/20〜3/26>地域で流行っている病気


RSウイルス:(0 →) 0 → 0 → 0 → 1
アデノウイルス:(0 →) 1 → 1 → 1 → 1
溶連菌:(1 →) 3 → 0 → 2 → 0
感染性胃腸炎:(49 →) 49 → 69 → 71 → 36
水痘:(0 →) 0 → 0 → 0 → 0
手足口病:(0 →) 0 → 0 → 0 → 0
突発性発疹症:(0 →) 1 → 1 → 3 → 1
ヘルパンギーナ:(2 →) 1→ 0 → 0 → 0
インフルエンザ:(51 →) 22→ 17 → 15 → 2
新型コロナ:(9→)  8 → 2 → 3 → 1

 

今週は1日あたり平均193人(先週は194人)の方が来院され、そのうち発熱者は平均44人(先週は54人)でした。
祝日があった影響もありますが、発熱、胃腸炎、花粉症で来院される方が減ってきています。

インフルエンザはB型の方が1名いらっしゃいましたが、上記の通り陽性者は少なく、感染拡大にはいたっていません。

一方で先週に引き続きクループ(喉の浮腫み)の方、喘息発作(肺内の気管支の浮腫み)の方が増えてきています。動くと咳が止まらなかったり、夜間・明け方に咳が酷くなり眠れなかったり嘔吐したりしてしまうため、ステロイドの内服や吸入器の貸し出しで対応した方が多くいらっしゃいました。

また、川崎病の方が2名いらっしゃいました。私が水曜日に専門外来を担当している八千代医療センターでは、近隣の各地域から川崎病だと紹介された方がちらほら入院されていました。川崎病は年に2回、流行期があります。そのため感染症が原因と考えている研究者もいますが、いまだに原因は不明です。1〜3歳前後の子に多く発症します。症状は①発熱、②首のリンパ節腫脹、③充血、④唇の発赤、⑤体の発疹(BCG接種部位の発赤など)、⑥手足の浮腫みの6つです。血管に炎症が生じる病気なので「赤い」症状を示します。似た様な症状を示す感染症にアデノウイルスや溶連菌の感染、胃腸炎(エルシニア菌による)がありますが、これらを否定し、かつ6つのうち5症状以上がそろうと診断となります。
治療をしないと4人に1人の頻度で冠動脈という心臓の血管にコブを作る合併症をきたします。そして運が悪いとコブで血栓が生じて心筋梗塞を起こしたり、コブが破裂してしまったりして命を落としてしまうこともあります。まだ川崎病の治療が確立されていない頃、20〜30代の突然死の多くが実は川崎病による合併症だったとも言われています。
こう聞くと怖い病気という印象を持つかもしれませんが、実はありふれた病気で、私が八千代医療センターに勤務していた頃は年間200〜300人の川崎病の方を診ていました。来院される親御さんの中には「川崎病だったりしませんか?」と質問される方もいらっしゃいます。発熱7日目以内に治療を開始すれば合併症を起こすリスクをグッと減らせるので、時間的猶予はありますし、小児科医ならば発熱が5日以上続くようなら川崎病は必ず頭の中にあるはずなので心配いりません。

 

病気の説明が長く、眠気を誘う内容になってしまったかもしれません。しかし、いろんな病気の症状など頭の片隅にでも良いので止めていただき、いざと言う時に「あの病気かも!」と受診するきっかけにしてもらえれば幸いです。

 

桜がそろそろ見頃ですね。いつの間にかモコモコ花が実っていて驚きました。でも今日(26日)が雨で非常に残念です・・・そして落ち葉が厄介な市内のメタセコイア並木がいつか全て桜並木にならないかなと願っています。

 

 

☆当院は厚生労働省「感染症発生動向調査」の小児科定点になっており、上記は対象となる疾患を集計したものです。
☆印旛保健所管内の感染症情報はこちらhttp://www.inba-med.or.jp/update.html

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